2025年7月11日 (金)
おもちゃの修理記録(101)ポケでるガチャ【修理不能】
【不具合症状】
電源が入らない。
【依頼症状の確認】
他のドクターからの引き継ぎ。各スイッチの接触は問題なしとのこと。
【修理方法】
1 外部の電池から電源を供給して、テスターを電池と端子の間に挿入して電流を測ったが、電源供給時も電源オンスイッチを押した時も、電流は流れなかった。
2 回転スイッチ側の5つのねじ(スイッチを回すと現われるものもある)を外し、中を開けた。
3 内部には水晶発振子が2つあったので一つずつ外したが、一方に何か型番らしき表示があるものの、周波数表示は確認できなかった。
VNA(ベクトル・ネットワーク・アナライザ)である程度の範囲(32kHzから100MHz程度まで)の周波数で調べたが、両方とも発振は認められなかった。
4 このことから、水晶発振子の不良が疑われたが、発振周波数が不明であるため代替品について検討ができず、修理不能と判断した。
2025年5月 6日 (火)
2025年4月17日 (木)
おもちゃの修理記録(96)オルゴール
【不具合症状】
落して壊れた。
【依頼症状の確認】
落した衝撃で、ゼンマイのカバー(プラスチック製)の一部が割れて外れ、ゼンマイが飛び出していた。他の歯車なども外れていた。
【修理方法】
1 ゼンマイを巻きながらケースへ納め、ケースを基の位置にはめた上、割れた部分をプラリペアで固定した。
2 プラリペアだけではゼンマイの力に耐え切れないと思われたため、真鍮板で1cm幅の板を切り出し、真鍮板を土台裏側に引っ掛けるようにして、ゼンマイのケースを押さえるようにした。
3 真鍮板は柔らかいため、ケースの角に当たっていない方が曲がって回転する部品にぶつかる可能性があるため、曲げた部分にはんだ付けして形を固定した。
4 曲が正しく演奏されるよう作業前に外した音盤を調整しながら取り付けた後、ケース(写真立て)に納めた。
5 ケース(写真立て)を組み立て、音が鳴ることを確認し、修理を完了した。
おもちゃの修理記録(95)くまのぬいぐるみ
【不具合症状】
音は出るが動かない。
【依頼症状の確認】
手をたたくと音楽が流れるが動きがない。胴体の中でモーターが回っている音がする。
【修理方法】
1 着ぐるみの脚の縫い目をほどいて脚をむき出しにしてから、着ぐるみを外した。
2 ギアボックス内の歯車がずれて空回りしていた。歯車をずらして嚙合わせるようにしたら動くようになったが、その歯車に割れが見つかった。
3 ギアボックスの分解を避けて、割れているギアに細い針金を巻いて軸に密着するようにしてみた。
4 内部だけを組み直して動作させてみると、最初は動くが、何度も動かしているうちに再び歯車が空回りするようになった。
5 ギアボックスを分解して、空回りしている歯車を取り出した。
6 割れている部分にプラリペアを詰めて形を整えた。
7 組み戻して動作することを確認し、着ぐるみを着せて脚部分を縫い直し、修理を完了した。
2025年4月14日 (月)
おもちゃの修理記録(94)ラジコン・パトカー
【不具合症状】
送信機でコントロールできない。
【依頼症状の確認】
他のドクターが車輪2個取り付けと前輪の支柱破損及びセンタリング部品不足を修理した。修理受付時に送信機が無かったため40.68MHzの送信機を入手して動作させてみたところ、至近距離ではリモコンできるが、少し離れると動かなくなってしまうとのことで、引き継いだ。
【修理方法】
1 送信機の電波を受信機で確認したが、電波の強度は充分であった。車両のボディを開けたところ、基板に49MHzとの表示と40MHzのシールが貼付されていた。
2 受信周波数が送信機の周波数と一致していない可能性が高いと考え、ディップメーターを受信機のコイルを近づけて共振周波数を測定したところ、使用したコイルの最大測定値である45MHzを超えたところでディップしたため、コイルにコンデンサを追加して調整することとした。33pFを追加したところ、40MHzより低い39MHzあたりでディップし、送信機の電波には反応しなかった。
3 コンデンサを25pFに交換したところ、45MHzあたりでディップし、送信機の電波に反応するようになった。この状態で送信機を2mほど離しても動作したため、この状態とした。
4 受信基板を取り付けて床に置いた状態で動作確認したところ、後進はできるが、前進にするとギアが空回りして進まなかった。ギアボックスを確認したところ、取り付け部分が割れていた。
5 ギアボックスを取り外すと取り付け部分が2か所割れていた。
6 割れている部分をプラリペアで修復した。
7 ギアボックスを元通りに取り付けた。
8 作業中に切れてしまったモーターへの配線をはんだ付けで修復した。なお、前輪の操舵モーターがラジコン送信機のボタンと逆に動作していたので、配線を入れ替えた。
9 床に置いて送信機から離れていても動作することを確認し、修理を完了した。
2025年4月 1日 (火)
おもちゃの修理記録(93)オルゴール
【不具合症状】
音が出ない。
【依頼症状の確認】
ゼンマイが巻けていない状態であった。
【修理方法】
1 箱からオルゴール部分を取り出した。ゼンマイ部分はケースが台座にカシメで留められていた。
2 カシメを手回しドリルで削ってケースを外した。ゼンマイのバネが軸から外れていた。バネの中心部を少し狭めて軸の引っ掛かりにかかるように加工してから、バネに軸が止まるように方向を調整しながらケースをはめ戻した。
3 台座に貫通穴を開けてから、ケースをねじとナットで台座に留めた。
4 台座の裏面にナットが出っ張るため、ケースの当たる部分をドリルの歯で削って逃げるようにした。
5 ケースに納めてオルゴールが鳴ることを確認し、修理を完了した。
最近のコメント