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2008年11月30日 (日)

AVRでTNC改め AVR実験室(1)

AVRマイコンでSRLL受信用TNC(Ver.1及びVer.2)を作成してきましたが、その過程で得たワンチップマイコンについての情報を、少しずつ紹介していこうと思います。
現在、AVRマイコンでモデムICなしのSRLL受信用TNCが作成できないか試行錯誤中ですので、その過程をレポートしながら、ワンチップマイコンの応用について、記述していきます。

使用するワンチップマイコンについて

当初の目的がSRLL用TNC作成であったため、SRLLのデコード用テーブル+プログラム本体を書き込むだけのROMが必要となります。SRLLでは誤り訂正用テーブルだけで4KB必要であるため、これ以上の容量を持つマイコンを選定する必要があります。
アマチュアでよく使われているワンチップマイコンにはPICがあり、また、SRLLを採用したCubeSatを打ち上げた東工大管制局では、H8系のマイコンを使用しています。天の邪鬼でもある私は、日本ではあまりなじみが少ない(文献もやっと4、5冊といったところでしょうか)AVRを使用することとしました。
Ver.1作成時には、AT90S8515というROM8KBのものを使用しましたが、現在は世代交代があり、Ver.2では数少ない文献に情報が比較的多く掲載されている、やはりROM8KBのATmega88を採用することにしました。ATinyシリーズでは、残念ながらROM8KBのものは入手しずらいこともあり、また、機能も限られます。いろいろ実験するには、ATmega88が私としてはお勧めと思っています。

開発ツールについて

AVRマイコンの開発ツールは、ATMEL社のウェブサイトからAVRStudioという綜合開発環境用のプログラムが無償で提供されています。C言語にも対応しているようです。プログラム開発の中心は、AVRStudioを使用することとしました。このほかにマイコンへのプログラム書き込みの道具が必要となります。Ver.1開発時には、STK500というスターターキットを使用しました。開発したプログラムがうまく動かない原因がプログラムにあるのか、それとも基板を含む回路にあるのか、切り分けするときに、確実に動く基板を使用してプログラムを検証するには、STK500が有用です。基板作成に自信がある場合は、AVR-ISPという簡易書き込み器が、基板にマイコンを取り付けたままでプログラムの書き込みができるので、便利と思います。私は、Ver.2開発時には、AVR-ISPmkIIを追加購入して、活用しました。

基板について

SRLL受信用TNCVer.1の開発時には、STK500でプログラム開発をして動作確認まで行った後に、プリント基板を作成しました。自分用を含めて10台分部品と合わせて準備し、CubeSatの情報交換メンバーに再現性確認も含めて、作成していただきました。Ver.2はVer.1のワンチップマイコンを差し替える子基板を作成して実験しました。こちらは時間がとれないので、他の方の分については、準備ができない状況です(申し訳ないです)。
現在、モデムICなしの実験では、CQ出版社の「エレジャック8号」のマイコン特集に紹介されていたように、ブレッドボード基板を使用しています。

今後の予定について

以上、準備状況から説明をしましたが、今後、私の試行錯誤を写真を合わせて掲載しながら、紹介できたらと考えています。このブログの過去の記事のうち、タイトルが「AVRでTNC」となっているものについても、合わせて参照していただければと思います。

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XI-IV再び(27)

月一どころか2か月に一度の更新となってしまいました。年末近づくにつれて、仕事が多忙になり、週末はほとんど何もしたくない状況です。
その中で、XI-IVを受信し、情報交換を継続しているメンバーからのデータと合わせて、久々にXI-IVの画像処理をしました。

Xiiv_081130_1849_rom11 Xiiv_081130_1849_rom1_c1_2

太陽に照らされた地球ですが、左下の暗い中に光る部分が見えます。太陽が海に反射しているのか、それとも別の何かなのか(レンズへの太陽の写り込みかもしれません)、画像が完成した時に改めて検討したいと思います。

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