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2011年4月17日 (日)

AVR実験室(18)

モデムICなしのAVRマイコンによるTNC実験の続きです。
以前録音しておいたXI-IVの音声データによるデコード実験では、改良を重ねた結果、TNC-22とほぼ同程度のデコードデータを得ることができました。そこで、実際のリアルタイム受信により、性能の検証及び改良を進めることにしました。
XI-IVだけでは受信する機会が少ないため、144.66MHzのAPRSデータにより受信テストしたところ、TNC-22で13パケットのデコードに対して、AVR-TNCでは3パケットの正しいデータ取得ができました。
前回以降の実験結果により改良した部分は、次のとおりです。
1 NJM386アンプの前に、1S1588(スイッチングダイオード)によるリミッターを追加する。
2 上記1のリミッターとNJM386の間に、抵抗とコンデンサ各1つによるローパスフィルタ(510Ωと0.1μFによるカットオフ周波数3120Hz)を追加する。
3 NJM386アンプの増幅率は26dBとする。
SoftOscillo2で録音しておいたXI-IVの音声データを確認したところ、1200Hzと2200Hzの変調波の間に124Hz程度おきに変調波が見えたので、最初は1200Hzと2200Hzの間の音声を制限するBEF(帯域制限フィルター)を入れてみたのですが、かえってデコードが悪化してしまいました。次にカットオフ周波数1000Hz程度のHPF(高域通過フィルター)を入れてもだめでした。最後にカットオフ周波数3000Hz程度のLPF(低域通過フィルター)に変えたところ、デコード率が著しく向上しました。LPFをいくつか試してみて、コンデンサ及び抵抗値が手持ちにある中で、上記2の結果となりました。
上記3の増幅率はSoftOscillo2で増幅後の波形を確認したところ、追加コンデンサによる46dBではレベルオーバーであったため、追加コンデンサなしとしています。
リアルタイム受信では、まだまだですが、とりあえず次の一歩に進めそうです。

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2011年4月 5日 (火)

AVR実験室(17)

2010年12月31日以降掲載しませんでしたが、モデムICなしのTNC実験を継続していました。現在はSRLL用ではなく、AX.25のデコードに挑戦しています。SRLL用は東工大のCubeSatであるCUTE-1.7+APDIIがSRLL運用を再開するまで、一旦お休みとしました。SRLLの方がエラー訂正機能が強力であるため、正常にデコードできつつありましたが、AX.25はなかなかうまくいきませんでした。しかし、ワンチップマイコンのコンパレータ入力の前に、OPアンプの代わりとしてNJM386という簡易オーディオアンプ用ICでプリアンプを入れ、SoftOscillo2というパソコンをオシロスコープ代わりにするソフトでレベルを調整してみたところ、確率は低いのですが、デコードできるようになってきました。
そして、XI-IVの受信時に、TNC-22によるデータ取得と同時にこのモデムICなしのTNCで受信実験をしてみました。
結果、わずか8パケットではありますが、正常データが取得でき、取得データのデータ形式をTNC-22のものに合わせる加工をしたところ、ImageDecoderにより画像化することができました。次の画像が取得した8パケット(全体のデータの1%程度ですが)により作成できたものです。左が補正前、右が補正後のものです。
Xiiv_110405_2321_rom1 Xiiv_110405_2321_rom1_c
ようやく実現に0.1歩位近づけたように感じます。実験の詳細は、日を改めて掲載したいと思います。

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