AVR実験室(22)
モデムICなしTNCは、(自分なりに)やっと完成となりました。テスト音声として以前録音しておいたAPRS(144.66MHz)とXI-IVの画像データが、既成のTNCと同じデータ形式で出力できるようになりました。デコード率は既成のTNCに比べると芳しくありませんが、ひとまず完成ということにしました。
ブログを見直したところ、2008年1月から始めて3年9か月かかったことになります。最初はCUTE-1.7+APDから送信されるSRLLを対象としていましたが、SRLL運用がされなくなってしまったことから、Ax.25をターゲットに変更しての実験でした。
送信に使用されるTNCにより相性があるようで、APRSの受信において必ずデコードできるものとまったくできないものがありました。
今回の完成品における特徴は、次のとおりです。
1 電源にニッケル水素電池4本4.8Vを使用している。一時小型のスイッチング電源5Vを使用していたが、ノイズの影響が大きかったようで、まともに動作しなかった。
2 音声入力の増幅を単電源用OPアンプで行っている。
3 AVRマイコンのアナログコンパレータにより、基準電圧と基準電圧を0レベルにシフトした音声入力とのゼロクロス(厳密に言うと基準レベルがゼロではありませんが)により、送信される変調音の周波数を検出している。
4 マイコンのクロック周波数をできるだけ安定したものとするため、16MHzの水晶発振子を使用している。
5 途中までブレッドボード上で実験していたが、ノイズ等の影響が大きいようなので、両面スルーホールのユニバーサル基板に回路を組み上げてから、プログラムの開発に本格的にとりかかった。
6 出力はRS-232CレベルコンバータICを使用して、RS-232C出力とした。この部分はUSB変換ICを利用すれば、直接USB接続できると考えている。
7 とにかくAx.25受信に専念した。先々送信も考えたいが、使用したマイコンの能力から考えると、受信で能力一杯のようにも感じている。
今後もう少し実際の受信をしてみてから、レポートをまとめて何らかの形で発表したいと考えています。
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