AVR実験室(32)
5 アナログコンパレータへの入力信号
先の4では、アナログコンパレータの基準電圧及び入力信号へ下駄を履かせる電圧を、電源電圧からの抵抗を使った分圧により得る方法を説明しました。
このほかに、音声信号に下駄を履かせたものを抵抗で分配し、基準電圧の入力にはコンデンサを追加して音声信号の平均値を加えるという方法もあります。CQ出版社のトランジスタ技術スペシャルNo.113「徹底図解 ワイヤレス・データ通信の基礎と応用」25ページにそのような回路の紹介がありました。この方法の方が受信信号の強度に応じて基準電圧が自動的に調整されるので、いい結果が得られるのではと期待し、Ax.25ではある程度のデコード実績をあげることができました。しかし、SRLLではうまくデコードできず、マイコンプログラムを改良してみましたが、結果は芳しくありませんでした。
そこで、当初考えていた基準電圧を電源電圧からの分圧により固定したものに変更したところ、SRLLでのデコードが可能となるとともに、Ax.25のデコード率も改善しました。
原因は、基準電圧が不安定であったため、ゼロクロスのタイミングを的確に検出することができなかった点にあると考えています。
上記の2つの方法による回路図の概略は、次のとおりです。なお、入力のオペアンプについては、次に説明します。
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