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2023年3月19日 (日)

おもちゃの修理記録(7)スポーツミニカー

【不具合症状】
動かない

【依頼症状の確認】
車体上部のボタンを押すと走り出すはずであるが、ボタンのカバーがなく(分解時に車中に落ちていたのを見つけた)、中のボタンを押しても車輪は回らなかった。

【原因究明と修理方法】
1 電池の消耗度をテスタで測ったところ、ほとんど残量なしであった。
(モーターが回転しない状態で何度も電源を入れたため、電池が消耗してしまったと考えられる。)
2 電池を新しいものと交換しても、車輪は動かなかった。
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3 電池の蓋ねじ(次の写真の黄色丸と青丸の部分)を外して電池を抜いた。青丸のねじはシャーシをボディに止めるねじも兼ねていた。赤丸のねじを続けて外し、シャーシを外した。
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4 シャーシのギアボックスを開けるために、上部の基板(次の写真の赤丸のねじ)を外した。
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5 ギアボックスのカバーを留めている3本のねじ(次の写真の赤丸)を外した。4の基板を先に外さないと、3本目のねじを外すことができない。
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6 内部のギアに動物の毛のようなものが絡んでいた。
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7 車軸の歯車が外れていたので、すべり止め部分へはめ直した。
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8 ギアに絡んでいた毛を取り除いて、ギアを組み直した。
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9 車内に落ちていたボタンカバーを天井にはめ、シャーシを取り付けた。新しい電池を入れて天井のボタンを押したところランプが点いて車は走り出したので、修理を完了した。
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おもちゃの修理記録(6)アンパンマンミニカー

【不具合症状】
動かない

【依頼症状の確認】
車体上部のアンパンマン人形を押すと走り出すのであるが、押しても車輪は回らなかった。

【原因究明と修理方法】
1 電池の消耗度をテスタで測ったところ、ほとんど残量なしであった。
(モーターが回転しない状態で電源を何度も入れたため、電池が消耗してしまったと考えられる。)
2 電池を新しいものと交換しても、一瞬モーターが動く音がすることがあったが、車輪は動かなかった。
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3 底のねじ5本のうち4本(次の写真の赤丸のもの)を外して裏蓋を開けた。
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4 内部のギヤに動物(犬?)の毛のようなものが絡んでいた。
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5 絡んでいた毛を取り除いた。
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6 底蓋を取り付けてねじを締め、新しい電池を入れてアンパンマンの人形を押したところ車は走り出したので、修理を完了した。

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おもちゃの修理記録(5)木製電子レンジ

【不具合症状】
ドア右側取付部分が折れた。

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【依頼症状の確認】
ドア右側の取付部分の棒が折れ、ドアと本体の穴にそれぞれ折れた部分が埋まっていた。
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【修理方法】
1 ドアと本体の穴に埋まっている棒を取り除いた。ドア部分は糊付けされていたためドリル等で取り除いたが、本体部分は穴にはまっているだけであり、ある程度の長さの棒が残っていた。
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2 本体側の穴にバネを入れて残っていた棒をその上に載せ、バネの力でドアの穴に棒を押し付ける方法を採用することにした。残った棒の一部に接着剤を付けて一旦本体の穴に入れてから、隙間を利用して接着剤部分をドアにずらしていく方法も考えたが、隙間が狭くて接着剤が余計な部分に付く可能性があることから、こちらは採用を見送った。
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3 穴の大きさ(4mm)が手持ちのバネより小さいため、4.8mmのドリルの歯を手で回して穴を広げた。
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4 広げた穴にバネを入れた。
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5 残っていた棒をバネの上に置いた。残っていた長さでは少し長めでバネを押しても頭が出すぎてしまうため、棒を少し削って長さを調節した。削りすぎないよう気を付けた。
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6 棒を押し込んでドアとの隙間に入るまでバネを縮めた。
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7 ドアをすべらせて穴に棒をはめ込んだ。
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8 がたつきがあまり出ない状態にドアが固定できた。
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9 以上で修理が完了した。
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2023年3月13日 (月)

おもちゃの修理(番外編)目覚まし時計

おもちゃではありませんが、自分の持っている目覚まし時計を2台修理したので、紹介します。
どちらも急に動作しなくなったもので、いずれも同様の部分が原因でした。そのうちの2台目の修理状況を以下に記載します。

【不具合症状】
今まで正常に時を刻んでいた時計が、落したりしたわけではないのに、急に動作しなくなった。
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【原因究明と修理方法】
1 裏蓋のねじ3つを外して、裏蓋を外してから表部分を分解した。表正面の黒い枠は強く引くと外れた。その下にある透明なカバーは、アラーム設定針を回すための機構も兼ねていたので、上部にあるバネ(赤い部分)を外してから、外周の爪4か所(青い部分)を外した後、秒針、分針、時針を外した。なお、文字盤(裏側で爪で固定されていたほか、両面テープで一部固定されていた)も外して、次の2で機構部分を留めてある爪を外すための穴が見えるようにした。
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2 ブザーの配線(赤い部分)のはんだ付けを外してから、機構部分の大きな爪1つ(黄色い部分)を外し、表から上記1で外した文字盤の下にあった穴から機構部分の小さな爪2つ(オレンジ色の部分、写真では隠れて見えない)を外した。これで機構部分がケースから分離される。
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3 機構を覆っている黒いカバーを外すと、基板と歯車が見えた。歯車は載っているだけなので、外れて状態がわからなくならないように、カバーを外すときには裏返さないなど慎重に作業する必要がある。
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4 3の写真の基板の右下部分、電池のマイナス側端子が接続されていたパターンをよく見ると傷があるのよう見えたので、その部分の被膜を剥がしたところ、パターンの幅が変化している部分3か所(赤丸のくびれの部分)にひびがあり、テスターで測定すると導通がなかった。
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5 この部分に細い銅線を当ててはんだ付けした。
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6 はんだ付け後にテスターで導通を確認した。
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7 機構部分の黒いカバーを取り付け、機構部分をケースに取り付けし、ブザーの配線をもとどおりはんだ付けし、外した針などをきちんとアラームが設定時刻に動作するよう確認しながら、すべて組み立てた。電池を入れ、動作確認し、修理を完了した。
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2023年3月 9日 (木)

おもちゃの修理記録(4)ペンギン

【不具合症状】
右足が折れて前進しない

【依頼症状の確認】
当初電源スイッチを入れても動作しなかったが、電池の入れ方に誤りがあった。ペンギンの顔を自分に向けて裏側にし、右側に電池の+、左側に電池の-が見えるように入れ直したところ、動作した。
しかし右足が折れていることから、左足だけが動くことによりその場で左右に揺れるだけで前進しなかった。
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(上の写真をクリックすると動画画面が開きます。)


【原因究明と修理方法】
1 外から触ると右足の足首当たりが折れているようなので、着ぐるみを外すことにした。着ぐるみはホットボンドのようなもので留めてある様子であったので、おもちゃの病院メンバーのアドバイスに従い、底の部分の着ぐるみが折れ込んである部分をドライヤーで熱してプラスドライバーを隙間に入れて、着ぐるみを少しずつ剥がした。頭が動く構造であることから、なるべく剥がす部分を少なくするよう心掛けた。ホットボンドで留めてあったのは、電池ボックス周辺だけであった。

2 着ぐるみの足と胴体の部分を外してみると、右足の足首部分、関節の少し上が折れていた。また、左脚を胴体内部に止めている留め具(プラスチックのキャップ)が外れていた。なお、着ぐるみの腕の部分は手羽を片方ずつゆっくりと上に曲げて外した。
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3 胴体カバーを外さないと、上記2で外れていることが判明した左脚の留め具を取り付けられないことから、プラスチックの胴体カバーを外すことにした。胴体カバーは左側と右側とでねじの数が異なり、左右とも内部の動作機構が納めてある箱にそれぞれ2か所(写真赤丸部分)ねじ止めされているほか、左右の胴体カバーが4か所(写真青丸部分)でねじで連結されていた。首の部分が頭のカバーに掛かっているので、ここは首を少し持ち上げて外す必要があった。赤いシールは目印のため仮付けしたものである。
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(胴体カバー左側)

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(胴体カバー右側)

4 脚は胴体カバー内部の動作機構に留め具で留めてあるだけであった。
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5 脚を取り外し、足首の関節部分を外すと、次の写真のような状態であった。
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6 折れた部分の補修方法として、 (1)細い針金で折れた部分を縫い合わせる、(2)接着剤で貼り合わせる、の2つを考えた。骨折部分が関節であり動くための隙間が必要であることから接着剤での貼り合わせを採用したが、本体の重量がかかる部分でもあるので、薄いアルミテープを上から貼り付けて補強することにした。接着には、ねじ切りも可能なまで硬化するというエポキシ系の「J-Bウェルド」という接着剤を使用した。
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7 接着剤が完全に硬化するまで丸1日おいてから、組付け作業に進んだ。
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8 上記7では胴体カバーを付ける前に足を付けているが、それでは胴体カバーがつけられない(脚が胴体カバーの穴を通る)ため、足を一旦外してから胴体カバーを取り付けた。
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9 胴体カバー取り付け(ねじ止め)の後に、足を取り付けた。
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10 着ぐるみを丁寧に着せていった。手羽は片方ずつ上に曲げて、服に袖を通すような感覚で着せる必要がある。
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11 着ぐるみをすべてかぶせたら、すその部分を底の胴体カバー隙間にプラスドライバーなどで丁寧に押し込み、めくれないようにした。
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12 以上で修理が完了した。電池を入れて動作させたところ、前進するようになった。ただし、少し左に曲がっていくようであった。
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(上の写真をクリックすると動画画面が開きます。)


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