おもちゃの修理記録(24)パワーショベル
【不具合症状】
パワーショベルの運転席は回転するが、アームが動かない。リモコン送信機左側レバーが壊れてレバーがよく動かない。キャタピラーはないが、とにかくアームが動くようにして欲しい。
【依頼症状の確認】
リモコン送信機のアームを動かすボタンを押しても動かず、動作音もしない。キャタピラーは両方とも付いていないが、一方の車輪は回転する。リモコン送信機の左側レバーが右に比べてめり込んでいた。
電池を確認したところ、送信機の電池2本は電圧が十分であったが、本体の4本は異なるものが混ざっており、うち1本はほとんど0V、1本はかなり弱くなっていた。
【修理方法】
1 リモコン送信機の裏のねじを外して、左側レバーを外した。
2 レバーの押さえ部品が一部割れていた。
3 左側レバーのスイッチ部分の基板も割れていた。
4 基板裏側の割れているパターンに銅線をはんだ付けして補強した。
5 レバーの押さえ部品をアルミテープで補強して、元通り取り付けた。なお、レバーの押さえ部品や基板を留めるねじが、取り付け部分があるのに付いていないものがあったので、手持ちのねじですべて留めた。
6 基板も取り付けて裏蓋をねじ止めし、左側レバーが右側レバーと同じような状態となっていることを確認した。
7 本体裏のねじを外して内部を確認したところ、一方の車輪の配線が外れていた。
8 外れていた配線を基板の該当部分にはんだ付けした。
9 アームを動かす機構の連結部分が外れていた。
10 モーターを外して、外れていた部分をはめ直して、モーターを元に戻した。
11 依頼された部分の修理は完了したが、車輪が回るのにキャタピラーがなくて走れないのを残念に思ったので、ゴムベルトでキャタピラーを作ってみることにした。
12 車輪と同じ幅2cmのゴムベルトを38cm(キャタピラーの長さ37cm+のりしろ1cm)の長さで2本用意し、テープで仮止めしてキャタピラーとして走行させてみた。走行中にすぐ外れてしまうので、車輪に合わせて真ん中に引っ掛かる部分を付けることにした。最初は引っ掛かりは5mm×5mmとしたが、後部車輪の引っ掛かりに合わなかったので、縦方向の幅を2mmとして、ゴムの2mm×5mmの部品を必要数(11mmおきに取り付けるため34個)作った。
13 ゴムで作った引っ掛かり部品を、ゴムベルトに11mm間隔で接着剤で貼り付けた。使用した接着剤は、以前別の修理でも使用したプラスチック用接着剤(コニシ株式会社の「ボンド ウルトラ多用途SU プレミアムソフト(シリル化ウレタン樹脂系接着剤)」)がゴムにも対応しているので、これを使用した。
14 13で部品を貼り付けた後に1日以上乾かしてから、ベルトを輪にして接着し、更に1日以上乾かした。
15 出来上がったキャタピラーをパワーショベルの車輪にはめた。
16 キャタピラーの引っ掛かりはぴったりとは引っ掛からないが、ある程度外れずに走行できた。接着の強度も大丈夫の様であったので、これで修理を完了した。
| 固定リンク
「おもちゃ修理」カテゴリの記事
- おもちゃの修理記録(91)あんぱんまんおしゃべり動物図鑑のペン(2025.03.08)
- おもちゃの修理記録(90)バズ・ライトイヤー(2025.03.08)
- おもちゃの修理記録(89)トミカ乗り物(2025.03.08)
- おもちゃの修理記録(88)クレーンゲーム(2025.03.08)
- おもちゃの修理記録(87)ウルトラセブンと怪獣(2025.03.08)
コメント