KASHIWA CW DATA Analysis
4月25日にKASHIWAのCWテレメトリをデータの項目ごとに分ける表をエクセルで作成しましたが、JA9PEL/JR6からコメントいただきましたので、少し修正したので、修正版を掲載します。
ダウンロード - 20240422_cw_format_v1_01.xls
CW_DATAの項にデータがない場合は、解析の部分が空白になるようにしました。
4月25日にKASHIWAのCWテレメトリをデータの項目ごとに分ける表をエクセルで作成しましたが、JA9PEL/JR6からコメントいただきましたので、少し修正したので、修正版を掲載します。
ダウンロード - 20240422_cw_format_v1_01.xls
CW_DATAの項にデータがない場合は、解析の部分が空白になるようにしました。
一昨日まで3日間KASHIWAを受信して取得したCWを解析するため、エクセルでデータを仕分けする表を作成しました。
CWから得られるデータ項目はKASHIWAのプロジェクトのページのDocumentのページ:
https://sites.google.com/view/gardens-02/english_ver/document/transmission-format?authuser=0
に掲載されていますが、各項目の単位や意味は説明がありません。
とりあえず、この説明に則って各データ項目を10進数の数値化に変換する表を作成しました。
私が受信したCWを記載した上記表(エクセル)を次に掲載します。なお、エクセルの表には16進数を変換する途中計算の部分が含まれています。
ダウンロード - 20240422_cw_format.xls
表を作った後、各項目の意味を考えてみました。
CWは全部で64ビットから構成され、最初の24ビット(3バイト)はバッテリー(BATT)の電圧(V)、電流(I)、温度(T)と思われます。
24から31ビット目の8ビット(1バイト)は、何か(BPB)の温度(T)、32から39ビット目の8ビット(1バイト)は全体(RAW)の電流(I)でしょうか。
40から47ビット目は、5V電源供給(5V0)、アンテナ展開(DEPANT)、搭載PICマイコンの動作(COMPIC)、x+、Y+、Y-、Z-、Z+面の太陽電池の発電状況について、1が動作中、0が動作停止中を示すように思われます。
48ビット目は予備ビット(RESERVE)、49から52ビット目は予備(RESERVE)のコマンドカウンタ(CMD COUNTER)、53から55ビット目はGMSKによりアップリンクされたコマンドの数(GMSK CMD COUNTER)のように見えます。
56から57ビット目は動作停止(KILL)の回数、58ビット目は動作停止スイッチ(KILL SW)の状態、59ビット目は何かの機能(BOSS)の状態、60から63ビット目はミッション(MIS)の終了、失敗、遂行中、待機中を示すのでしょうか。
名称から類推した内容なので、プロジェクトチームからの情報提供をお願いしたいところです。
一昨日に続いて、KASHIWA衛星の受信を試みました。前回はパスの最後にパケット音らしきものが聞こえたので、今回は同時にCW聴取とパケットデコードができて、さらに両方とも録音ができる準備をして受信に臨みました。
CWは次のとおり、受信できました。
10:11:15JST _1YMX __D7C66D10_0701
10:13:04JST KASHIWA JS1YMX A485C66C0EE10701
10:15:38JST KASHIWA JS1YMX A485C56A0EE10701
パケットもDirewolfを4800bpsG3RUHでデコードできるよう設定しておいたところ、バイナリで次のようにデコードできました。
[2024/04/23 10:14:59R] C0 10 4A 47 36 59 42 57 30 4A 47 36 59 4D 58 30 3E F0 AA 03 4B 00 69 69 69 69 69 69 69 69 69 AA C0
4A 47 36 59 42 57->JG6YBW、4A 47 36 59 4D 58->JG6YMXとなるので、KASHIWAのデータであることが確認できます。
デコードしたDirewolfの状態は次のとおりです。
上記パケット音部分を下記に掲載します。
ダウンロード - kashiwa_20240423_101457_101500jst_ft847_mono_if28packet29.wav
千葉工業大学のCubeSat(KASHIWA)が4月11日にISSから放出されてから、しばらくCWなどのビーコンが聞こえないという情報がjamsat-bbなどで流れていました。
昨日12日に海外の局が巨大アンテナを駆使して受信を試みたところ、CWとパケットを受信できたとの報告があり、それ以降、各局からの受信報告が聞かれるようになりました。
私も4月14日に一度受信を試みたのですが、アンテナなどの設備が乏しいので、それ以降は受信していなかったのですが、昨日からの受信報告を見て、本日21日の午前中11:52-12:04JSTに再度受信に挑戦しました。
受信周波数は437.375MHz+-ドップラーシフトで、アンテナ手動追尾でじっと聞いていると、11:54JST少し過ぎた時に突然モールス信号が聞こえ始め、1分弱続いて聞こえなくなりました。その後、パスの間に、2分おきにモールス信号が聞こえました。
受信した内容は次のとおりです。時刻はモールス信号開始時刻です。(録音データから推定)
11:54:29JST KASHIWA JS1Y__ A485C_A0EE100001
11:56:22JST _ASHIWA JS1YMX A486C56A10E10001
11:58:14JST KASHIWA JS1YMX A48_C5600EE00001
12:00:08JST KAS__WA JS1___ A485C5__0EE00001
録音ファイルを下記に掲載します。
ダウンロード - kashiwa_cw_20240421_115429_115457jst.wav
ダウンロード - kashiwa_cw_20240421_115622_115650jst.wav
【不具合症状】
電池を入れたままにしておいたら、動かなくなった。
【依頼症状の確認】
電池ケース内が液漏れのため汚れており、電池の接点が錆びていた。リューターで磨いたが動作しなかったため、液漏れにより内部の配線等に影響が出ていると考えられた。
【修理方法】
1 留めねじをすべて外したが、バンパー部分や車体中央部付近が開かなかった。隠しねじを疑って飾りシールを一部剝がしたが、ねじは見つからなかった。
2 バンパー部分が特に強固に止まっているようであったため、車体裏側とバンパーが接している部分を丹念に観察したところ、接着剤らしきものが付着しているように見えた。前後のバンパーの一部(黄丸)をリューターで少しずつ削ったところ、やっと本体を開けることが出来た。
3 内部を確認したところ、電池ケースからの配線が液漏れによって腐食し、切れていた。このビニール線は中の銅線部分が酸化してはんだ付けできなかったため、新しいものと交換した。また、スピーカーからの配線も同様に劣化していたので、交換した。
4 上記3の配線交換前に電池ボックスの接点を取り外し、リューター等で磨いてきれいにして取り付けた。
(取り外し直後)
(手入れ後)
5 配線の交換、接点の洗浄により動作するようになったことを確認できたので、組み直した。組み直しにあたっては、本来バンパーは車体を組み上げてからはめて止めるようになっていたが、接着剤でバンパーの半分が車体に付いたままであるので、はめ込むのが非常に困難を極めた。
6 なお、上記2のとおりバンパーが接着されていたこと、上記3の配線が基板に表示がある表からではなく裏面に直接はんだ付けされていたことから、このおもちゃは一度修理がされていたものと推察される。
【不具合症状】
飛ばしていた時にぶつけてしまった後、ジャイロのリセットが出来ず、飛ばなくなってしまった。(他のドクターからの引継ぎ)
【依頼症状の確認】
引き継いだ時点で分解済みであった。電池等繋いで動作確認の説明を受けたところ、LED点灯などの機能は送信機の操作のとおり動作するが、ジャイロのリセットに反応せず、ローテータが回転しない状態であった。なお、前任のドクターはモーターのみで回転することは確認しているとのことであった(この点については、自分でもモーターを外した時に確認した)。
【修理方法】
1 引き継いだ時点で分解済であったが、電池を接続する等して動作確認した。送信機の左上ボタンでLED点灯消灯、右上ボタン長押しで上昇時はLEDが点滅、下降時はLEDが連続点灯(左上ボタンで消灯した場合には消灯)すること、ヘリコプター本体をひっくり返すとLEDが早く点滅することが確認できたが、ローテータは動かなかった。
2 送信機の内部も確認したが、スイッチの接触やボリュームの動作にも不具合は認められなかった。
3 ヘリコプター本体の基板のはんだ付けを可能な部分すべてやり直したが、状況は変わらなかった。
4 外付け電池を接続して消費電流を測った。LEDが点灯しているときは約59mA、消灯しているときは約24mAであった。送信機の右上ボタン長押しにより上昇・下降の状態にしても、電流に変化はなかった。
5 自動上昇・下降の状態の時に、ローテータのモーターに加わる電圧を測ったが、0Vであった。なお、モーターを外すとどのような状態でも3Vを超える電圧が測定されたが、モーターを接続すると0Vとなってしまう状況であった。
6 以上の状況から、衝突の衝撃でジャイロが破損して制御信号がコントロールICに伝わらなくなり、ICがモーターの回転のための電流を流すための信号が出なくなっているものと思われる。部品の入手は困難であり、修理不能と判断した。
【不具合症状】
スイッチを入れると音が出るが、オープニングのメロディから先に進まない。
【依頼症状の確認】
当初は電源を入れるとオープニングのメロディが何度も流れる状態であったが、電池電圧を測ったところ1本あたり1V程度(計3本)であることが判明した。電圧がある電池に交換したところ、オープニングのメロディの後に鍵盤を押すと音が出る状態となったが、いくつかの鍵盤は反応がなかった。
【修理方法】
1 裏蓋を開けたところ、中にほこりや汚れの付着があったので、ウェットティッシュ等できれいにした。
2 鍵盤や基板が取り付けられている表側もほこりや汚れが付着していたので、こちらもきれいにした。
3 鍵盤部の基板を外して表側を確認したところ、基板表面だけではなく、スイッチと基板の間もほこり等で汚れていた。
4 鍵盤のスイッチ部分を取り外してウェットティッシュできれいにした後、組み立て直した。
5 音の種類やデモンストレーションのボタンの基板を外して確認したところ、鍵盤と同様にほこりや汚れの付着があったほか、一部のスイッチの接点のゴム部分が切れて接点が外れていた。
6 切れていたゴム部分をビニール系接着剤(コニシ「ウルトラ多用途SUプレミアムソフト」)で接着した。
7 鍵盤部分のスイッチもゴムが切れかかっている部分があったので、上記6と同様に接着して、補修した。
8 接着剤が完全に乾いたのを確認してから組み直し、動作することを確認した。なお、接着剤がどの程度の期間耐えられるのかは疑問が残る。
【不具合症状】
X、Y、Zのボタンが反応しない。
【依頼症状の確認】
X、Y、Zのボタンのほか、一番手前の大きなボタンも反応しない。
【修理方法】
1 ケースを開けてキーボードのスイッチ(メンブレン)を確認したが、ほこりなどの汚れはなく、きれいであった。
2 スイッチシートを外して、スイッチ部を押さえてテスターで測ったところ、動作するキーは36オームほどを示したが、動作しないキーは導通なしであった。
3 シート配線をよく確認したところ、裏面から見た時に端子部分の覆いの境界部分に変色があり、少し剥がしてテスターを当てたところ、この部分(青丸)が導通していなかった。
4 導電性塗料で修復し(青丸)、乾燥後テスターで確認したところ、修復前に導通がなかったスイッチも正常なものと同様に導通するようになった。組み直して動作確認し、修理を完了した。
【不具合症状】
動かない。
【依頼症状の確認】
本体とテンダー車の連結器部分が折れているが配線はつながっている。電池を入れてスイッチをオンにしても動かない。
【修理方法】
1 テンダー車を分解したところ、電池の接触部分とスイッチ内(赤丸)に汚れがあったため、それを紙やすり等できれいにした。また、電池の蓋(青丸)の止まる部分と連結器(黄色丸)が折れていた。
2 本体を開けてモーターに電池を直結しても回らなかったため、モーターに不具合があると考えられた。両軸モーターであり入手困難なため分解することとしたが、モーターへの配線(赤丸)を外さないとモーターが取り出せない状態であった。
3 配線及び部品のはんだ付けを外してモーターを取り出して分解した。整流子部分(赤丸)に黒いさび状の汚れが付着していた。
4 モーター両軸のウォームを外したところ整流子の接点部分(赤丸)も外れたため、無くさないよう気を付けながら接点部分を磨いてきれいにした。
5 以上のとおりモーターを手入れして組み直した後、電池を直結して回転することを確認できたので、本体に取り付けて配線を戻した。元の配線はむき出しでショートする可能性があったので、一部に絶縁テープを巻いた(赤丸)。
6 上記1で折れていた電池フタと連結器をプラリペアで接着補修した。
7 元通りに組み直して動作確認し、修理を完了した。
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