2023年6月11日 (日)

JAMSATシンポジウム2023関連イベント「衛星からの電波受信体験プログラム」

昨日2023年6月10日土曜日に、JAMSATシンポジウムが3年ぶりに日本科学未来館で集まって開催されました。
その時の関連イベントで、午前中に高知高等専門学校の「次世代高専衛星プロジェクト」で開発された段ボールアンテナの製作会が一般向けに行われ、完成したアンテナを使用して衛星からの電波を実際に受信する体験プログラムが実施されました。
その際受信したアマチュア衛星SO-50はFMレピータが稼働し、アマチュア局のQSOや、この受信体験プログラムを知っていたアマチュア局から会場での受信者へ呼びかける声などを聴くことができました。
衛星からの電波を受信するにはアンテナを衛星の方向に向ける必要がありますが、今回のイベントでスマートホンにインストールしておいた「AmsatDroid」というアプリを起動して、リアルタイムで衛星の方向と仰角を指で指し示すことで、イベント参加者の受信成功に導くことができたと感じました。そこで、このアプリをどのように使ったかを、簡単に紹介します。
なお、衛星の移動に伴う周波数補正については、事前のアンテナ製作会の中でSO-50のダウンリンク周波数である436.800MHzの+15kHzから手動で下げていくことを担当者が説明していましたが、実際の受信時には2、3分ごとに5kHzずつ下げた周波数をアナウンスすることで、周波数補正をしてもらいました。

1 パスの前にGPSによりAmsatDroidで現在地を取得してから、SO-50のパスを表示させた。日本科学未来館のグリッドロケータはPM95voであった。
Dscn2936_2

2 パスの間は衛星の位置表示画面に切り替え、画面上に赤い点で表示される衛星の位置を確認し、1、2分ごとにアンテナの方向を指し示した。周波数補正は2、3分ごとにアナウンスした。
Dscn2937_2
※ 上記画面はイベントの翌日撮影したものであるので、衛星の位置を示す赤丸がなく、図の右上の位置表示も受信時とは異なる。


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2021年11月28日 (日)

GRBAlpha

長い間ブログから離れてしまっていました。最後の更新から、3年9か月も過ぎていました。久々にCubeSatのことを書きます。

XI-IVは変わらずCWが聞こえます。パケットはダウンリンク音はするのですが、電源事情がかなり悪いのか、また、同じ周波数での違法局があることもあり、デコードができない状態が続いています。

そのような状況の中、XI-IVの打ち上げ時からお付き合いのあるJA6PLさんから、今年の4月下旬にGRBAlphaというCubeSatについてのご相談があって教えていただいたり、この衛星の主眼であるガンマ線バースト検出のプロジェクトを進めている広島大学の高橋先生からGRBAlphaについて教えていただいたりし、GRBAlphaにも関わるようになりました。

GRBAlphaについては、広島大学のhttps://www.hiroshima-u.ac.jp/news/63696に説明がありますが、衛星の機能の中に、アマチュア無線向けのDIGIによるメッセージ中継機能があります。詳細は改めて記載しようと思いますが、昨日と本日の午前のパスで、このDIGI機能を利用して、JA5BLZ局と私JI1IZRとの間でのメッセージ交換に成功し、QSLとなりました。その時の本日のPC画面コピーは次のようなものです。

Screenshot-from-20211128-101048

ここに至るまでは試行錯誤がありましたので、その方法について、今後順次説明していきたいと思います。

続きを読む "GRBAlpha"

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