2023年10月 8日 (日)

全国マイクロ波バンド移動運用会初参加(2~4日目) 2023年秋 第40回

9月30日に5GHz簡単設備で移動した翌日10月1日には出かけ先で受信を試みました。天候があまりよくないこともあり、受信できた局はありませんでした。

引き続いて10月7日の午前中、自宅ベランダから再び簡単設備で伊勢原市の大山にアンテナを向けたところ、RS59+でJS1GRO/1局が入感したのでコールバックしたところ、QSOすることができました。
こちらの送信出力が10mWあるかどうかということとアンテナが14dBi程度のホーンアンテナであったこともあり、JS1GRO局から頂いた私へのレポートはRS41であり時々聞き取りにくくなったとのことでしたが、何とか取っていただきました。ありがとうございました。その時の様子は次の写真のようですが、大山方面に電線と木があるにも関わらず、よくQSOできたと思います。カシミールで確認したところ、見通しでき、距離は約12kmでした。
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本日10月8日も10時頃に自宅ベランダから受信を試みたところ、伊勢原市大山移動のJH1SUU/1局と田方郡函南町移動のJK1DGG/2局が入感しました。コールバックしてみましたが、こちらの信号が弱すぎたためか、気づいていただけなかったようです。
函南町移動のJK1DGG/2局の信号は、私のところで目の前に建物がなければ、西側のどこにアンテナを向けてもRS59で入感していました。あちこちの山などで反射していたのでしょうか。こちらもカシミールで確認したところ、見通せず、相模湾ごしで距離は約40kmでした。

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2023年9月30日 (土)

全国マイクロ波バンド移動運用会初参加(初日) 2023年秋 第40回

本日から「第40回全国マイクロ波バンド移動運用会」開催との情報を頂き、7月に製作したボール紙ホーンアンテナが使いものになるのかを確認するため、地元神奈川県平塚市湘南平へ移動運用してみました。
昼頃に向かったのですが、途中かなり強い雨が一時降りました。幸い目的地到着時には、雨が上がって日差しが出てきて、直射日光の下ではかなり暑くなりました。移動運用されていた各局は大変だったこととと思います。お疲れさまです。
さて、移動運用会の情報ページには、湘南平から見通せる伊勢原市の大山へ移動予定の局が掲載されていたので、大山方面を中心に受信を試みました。
その結果、コールサインを取ることはできなかったのですが、大山移動と思われる局がS9+で入感したほか、スケルチを外すと音声がなんとか聞き取れる局を受信することができました。
聞こえた局へコールバックを試みましたが、こちらの出力が非常に微弱であるため、応答は得られませんでした。
しかしながら、ボール紙の小さなホーンアンテナでも、(至)近距離なら使えそうという感触を得ることができました。
移動先の様子は次の写真のとおりです。
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2023年7月17日 (月)

ボール紙とアルミテープによる5GHz帯ホーンアンテナの製作実験(続)

6月3日の記事に掲載した5GHz帯ホーンアンテナについて、その後エレメントの長さや短絡板の位置などをいろいろ変えてLiteVNAで計測したりして試行錯誤したところ、そこそこの利得があるのではないかという結果が得られたので紹介する。実用性については、今後実際に使用してから改めて報告したいと考えている。


1 寸法
今までの製作実験の結果から、変換器のエレメントは2φmmのすずメッキ線で作成し、エレメントの導波管内での高さは11.2mm(導波管の材料であるボール紙の厚さ0.6mmを考慮するとSMAコネクタからの高さは11.8mm)、導波管はWJR6規格(内寸40mm×20mm)、エレメントから短絡版までの距離は12mmとする。ホーンの大きさは後述。


2 材料
材料は厚さ0.6mmのボール紙、表面処理していない(テスタで導通があることを確認)厚さ0.05mm光沢アルミテープ、厚さ11μmのアルミ箔、M1.4×3mmねじ及びナット、接着剤(今回は「コニシ株式会社ウルトラ多用途接着剤SU」を使用した)、2φmmすずメッキ線6.5mm長、0.5φmm×5mm長程度の導線(部品の脚の残り)、SMAコネクタ、M2×6mmねじ及びナットである。

材料

大きさ

使用箇所

備考

ボール紙

0.6mm

変換器及びホーン

アルミテープ

0.05mm

変換器

表面処理なし(光沢)

アルミ箔

11μm

ホーン

ホーン全体を覆えるアルミテープがあればその方がよい

ねじ・ナット

M1.4×3mm 12

変換器及びホーン

ねじ・ナット

M2×6mm 4

コネクタ取付

コネクタの穴の数が4つの場合

SMAコネクタ

1

エレメント

すずメッキ線

2φmm 6.5mm

エレメント

導線

0.5φmm 5mm

エレメントとコネクタの接続

接着剤

ホーンへのアルミ箔貼り付け


3 製作方法
(1) エレメント
① SMAコネクタ上のエレメントの長さを11.8mmにするため、コネクタの基台の接続部分の長さ5.3mmを引いた6.5mmの長さにすずメッキ線を切る。上下面を平らにするため、カッターで少し長めに切断してから、ノギスで測りながらやすりで削った。エレメント長はコネクタに合わせて調整する必要がある。
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② ①で作成したエレメントをSMAコネクタに取り付けるため、エレメントの一端に0.6mmドリルで穴を開け、0.5φmm程度の導線を取り付けた。
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③ ②で作成したエレメントをSMAコネクタにはんだ付けして取り付けた。コネクタ上の高さが11.8mmであることをノギスで測定した。
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(2) 変換器
① 設計図に従い、変換器と短絡板をボール紙で切り出した。

ダウンロード - henkan_plan.pdf

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② 折り目にカッターで軽く線を入れてから、折り曲げた。
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③ 折り曲げた形を保ちながら、内側にアルミテープを貼り付けた。ボール紙が平らなままアルミテープを貼り付けてしまうと、折り曲げた時に導波管内部にしわが生じてしまうため、なるべく折れ曲がった形でアルミテープを貼り付けていくことが、製作のコツである。また、変換器の折りしろやホーンと接続する部分は、アルミテープ同士又はアルミ箔が接触するようにアルミテープを貼り付ける必要がある。各取付穴は組み上げ後に位置がわかるように、あらかじめキリで穴を開けておいた。
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④ 短絡板についても、変換器本体と同様に折り曲げながらアルミテープを貼り付けた。
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⑤ 変換器本体に短絡板を取り付けながら、組み上げた。なお、組み上げ前にアルミテープに取付穴を1φmmのドリルで開けておいた。SMAコネクタは位置合わせをして2φmmの穴を開けてねじを通しておいた。
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⑥ (1)で作成したエレメントを取り付けて、変換器は完成した。なお、最初作成した短絡板は少し隙間ができてしまったので、サイズを調整して作り直した。(①に掲載した設計図は、修正後の大きさとなっている。)
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⑦ 出来上がった変換器をLiteVNAで測定したところ、5760MHzでVSWRが1.359となり、まずまずの値と思われた。5GHzのバンド内のVSWRなどはほぼ一定であったので、変換器はこれで完成とした。
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(3) ホーン
① ホーンの設計は、インターネットを検索して見つけ出した「The W1GHZ Online Microwave Antenna Book」(http://www.w1ghz.org/antbook/contents.htm)に掲載されている「HDL ANT for Windows」を利用し、「周波数:5760MHz、H面:40mm、E面:20mm、利得:14dB」と設定して、ホーンの設計図を作成した。
Hdl_ant_1
Hdl_ant_4

② ①で作成された設計図はポストスクリプト型式でありWindowsでは直接利用できないため、Linux(Ubuntu)でPDFに変換してから、プリンターで印刷した。

ダウンロード - horn_wrj6.pdf

③ ②で印刷した図面に組み立てしろや変換器との取付しろを付け加えて、設計図とした
Horn_wrj6_add

④ ③の設計図の角や穴の位置などをボール紙にキリで写して、トレースした。
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⑤ トレースしたボール紙を切り抜き、アルミ箔を接着剤で貼り付けた。変換器同様ある程度折り曲げて形を整えてからアルミ箔を貼った方が、しわが少なくきれいに貼ることができる。
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⑥ アルミ箔は、変換器との接触部分を考慮しながらボール紙に合わせて切り抜いて、ヘリの部分は折り曲げて接着した。
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⑦ ホーンの形を整えながら、折り曲げて立体に組み上げた。なお、折り曲げる前に、各取付穴を1φmmのドリルで開けておいた。
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⑧ ホーンと変換器をねじで取り付けて完成した。
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⑨ 完成したホーンアンテナをLiteVNAで測定したところ、5760MHzでVSWRが1.332、5GHzのバンド内でもほぼ一定となり、実用範囲と思われた。
Horn_5ghz

4 他のアンテナとの比較
・ LiteVNAでVSWRを計測しただけではアンテナの性能がどの程度か検討が付かないので、室内実験ではあるが、LiteVNAのマーカー出力を受信してGigaStで比較してみることにした。
・ 5GHz帯のWiFiに付属していたアンテナと作成したホーンアンテナとの受信強度を比較した。
・ LiteVNAのマーカー出力が小さめなため1m程度の距離での測定となったが、ホーンアンテナの方が10dB以上の利得があることが確認できた。
(1) WiFiアンテナ
Wifi

(2) ホーンアンテナ
Hron

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2023年6月 3日 (土)

ボール紙とアルミテープによる5GHz帯ホーンアンテナの製作実験

〇 製作した5GHzトランスバータ用にはパラボラアンテナを入手済みであるが、手軽に移動運用するために小型のアンテナを製作したいと考えた。
〇 SHFではホーンアンテナが作りやすく基本のアンテナと思われたので、これを作成したいと考えた。
〇 ホーンも同軸導波管変換器(トランスデューサ)も真鍮板などの金属板で作成することが一般的であるが、金属板を加工してうまくいかなかった場合にがっかり度が非常に大きいので今まで踏み切れなかったが、ボール紙で形を作ってそれに金属テープを貼り付けて試してみたらどうかと思い付いた。
〇 以前ホームセンターで購入したアルミテープとボール紙があったので、以下のとおり製作して測定など実験してみた。

1 同軸導波管変換器の製作

(1) 5GHz帯の導波管はWRJ-6(内径40mm×20mm)又はWRJ-7(内径35mm×16mm)を使用するが、次の「2 ホーンの製作」で使用した設計図(”The W1GHZ Online Microwave Antenna Book” Chapter 2 ‘Electromagnetic Horn Antennas’ Figure 2-4 の5760MHz14dBiホーンアンテナ展開図)がWRJ-7サイズとなっていたので、WRJ-7サイズの同軸導波管変換器を製作することにした。

(2) 内径は35mm×16mmと決まったが、同軸を接続するプロープの長さや位置が不明であった。探し出したメーカーのCAD図面はWRJ-6サイズであり、WRJ-7サイズのものは見つけられなかった。

(3) 「電子情報通信学会 知識ベース「知識の森」9群7編4章「4-1導波管変換器」に導波管変換器の動作などの説明があり、その中に「プローブは,挿入長λ/4(λ:自由空間波長)かつ導波管の短絡板との間隔をλg/4(λg:導波管内波長)として挿入され,両者の整合がとられる」との説明を見つけた。

(4) 導波管内波長λgについては、WRJ-6における波長表がJARLの技術資料に掲載されていたほか、1アマ無線工学試験の解説等にλg=λ/√(1-(λ/λc)^2)(λ:自由空間波長、λc:TE10モードの際の導波管の遮断波長=2×(導波管の長い辺の長さ))であるとの説明を見つけた。

(5) 5GHz帯の呼び出し周波数5760MHzで計算すると、λ=(3×10^8)÷ (5760×10^6)=0.052m=52mm、λc=2×0.035=0.07m=70mm、λg=0.052/√(1-(0.052/0.07)^2)=0.052/√(1-0.551837)=0.052/0.66045=0.077676m=77mmとなる。

(6) 上記(5)から、同軸導波管変換器のプロープの長さは52/4=13mm、プロープを取り付ける位置は77/4=19.25mmなので長さ38.5mmWRJ-7導波管の中央にプロープを取付けて導波管の一方を金属遮蔽すればよいと考えた。

(7) 製作する変換器は35mm×16mm×38.5mmの大きさで、35mm×16mmの一方がふさがり他方が解放されているものとなるので、その展開図をボール紙に描いて切断した次の写真のようなものを作成した。プロープの位置にはプロープとコネクタの取り付けねじが通る穴の位置に目印となる小さめの穴を開けておいた。
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(8) 上記(7)のボール紙の内側となる面にアルミテープを貼り付けた。
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(9) 取付面から13mmの高さになるようにプロープをはんだ付けしたSMAコネクタをプロープがアルミテープの側に出るようにこの箱にねじ止めし、アルミテープ側を内側にして箱型に折って組み立てた。
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(10) 一旦箱を輪ゴム等で仮止めしてLiteVNAで計測してみたところ、SWRの極小点が5.8GHz付近になっていることが確認できた。
Henkan01

(11) そこで接合部を接着剤やテープで留めて同軸導波管変換器を組み立てた。
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(12) 組みあがった状態でLiteVNAで再度計測したところ、SWRの極小点が5.6GHz付近に下がっていた。
Henkan02

(13) プロープを少し切断したところ5.8GHz付近まで上昇したので、調整をここまでとした。
Henkan03

2 ホーンの製作

(1) 上記1(1)に記載したホーンアンテナの設計図を印刷し、それをボール紙に写し取った。
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(2) 線に沿って切り抜いた。
Dscn2882

(3) 切り抜いたボール紙にアルミテープを貼り付けた。幅が足りない部分は、段差があるより隙間がある方がまだよいかと考え、重ならないように継ぎ足しして貼り付けた。
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(4) アルミ面が内側となるよう折り曲げて組み立て、接合部を接着剤とテープで留めて組み上げた。
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(5) 同軸導波管変換器とホーンも接合部(裏面)を接着剤とテープで留めた。
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(6) 出来上がったホーンアンテナをLiteVNAで計測したところ、5.8GHz付近でSWRが極小となった。
Dscn2900

Horn20230602_02

※ LiteVNAによる計測は周囲や接続の状態により変化した。今回はボール紙でアンテナが作れるかという実験で、このアンテナが実用的かどうかは今後使用した時に改めて検討する。

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2023年1月24日 (火)

SHF測定器(検波器)の製作(8)自作検波器の実力(?)確認

完成した検波器がどれほど使い物になるのかを、手元に1.5GHzまで使用できる10dBと20dBのMini-Circuitsのアッテネーターがありましたので、これを使って検討してみました。このアッテネーターはBNCコネクタのため、いくつかの変換コネクタを介しての接続となりました。ロスがかなり生ずるとは思いますが、アマチュアの実験と割り切って作業しました。

まず、使用する変換コネクタをすべて接続した状態の測定です。1200MHzトランシーバーは3.756V、5GHzトランスバータは18.9mVとなりました。

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1odBアッテネーターを介した値は、1200MHzでは1.002V、5GHzでは1.8mVとなりました。

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20dBアッテネーターでは、1200MHzで0.322V、5GHzで0.5mVとなりました。

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電力P=電圧EX電流I、電流I=電圧E÷抵抗Rですので、P=(E^2)/R(電力は電圧の2乗割る抵抗値)となります。
そして上記計測に使用した自作検波器の抵抗値は50Ωと共通ですので、たとえば電力P1とP2の比は電圧E1とE2の2乗の比になります。P1:P2=(E1^2)/R:(E2^2)/R=E1^2:E2^2

1200MHzでのアッテネーター10dBとなしの電圧は1.002Vと3.756Vですので、電圧比は1.002/3.756=0.266773、電力比は0.266773^2=0.071168となり、dB換算すると、10log(0.071168)=-11.477dBとなることから、アッテネーター10dBの減衰量にほぼ一致します。
また、アッテネーター20dBとなしの電圧は0.322Vと3.756Vですので、電圧比は0.322/3.756=0.08573、電力比は0.08573^2=0.0073495となり、dB換算すると、10log(0.0073495)=-21.337dBとなることから、アッテネーター20dBの減衰量にほぼ一致します。
アッテネーター10dBと20dBの測定値の差は、21.337dB-11.477dB=9.86dBとなり、アッテネーターの差にほぼ一致しますので、それぞれの測定値(計算値)がアッテネーターの表示値と1dBほどの差があるのは、接続コネクタの損失かもしれません。

一方5GHzでは、アッテネーター10dBとなしの電圧は1.8mVと18.9mVですので、電圧比は1.8/18.9=0.095238、電力比は0.095238^2=0.009070294となり、dB換算すると、10log(0.009070294)=-20.42dBとなってしまいました。
アッテネーター20dBとなしの電圧は0.5mVと18.9mVですので、電圧比は0.5/18.9=0.026455、電力比は0.026455^2=0.000699868となり、dB換算すると、10log(0.000699868)=-30.55dBとなります。
しかしながら、アッテネーター10dBと20dBの測定値の差は、30.55dB-20.42dB=10.13dBとなりますので、アッテネーターの差にほぼ一致します。
アッテネーターが1500MHzまでのものであるので、接続部等での損失が10dBほどあるのかもしれません。
このことについては、5GHzで使用できるアッテネーターを入手して、後日検討してみようと思いますが、作成した検波器が5GHzでもそれなりに利用できそうに思っています。

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SHF測定器(検波器)の製作(7)5GHzトランスバータ各部分の計測

出来上がった検波器で、5GHzトランスバータのロスなどを確認してみようと考え、各部分を測ってみました。

まず、ローカル発振器の2240MHz出力は2.872Vでした。1200MHzトランシーバーの100mW出力と比較して、それなりの出力があることが確認できました。

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次にローカル発振器を接続したトランスバータの出力を直接測ったところ、67.9mVとなりました。「SHF測定器(検波器)の製作(6)ケースの蓋を取り付けて完成」で測ったトランスバータの出力39.6mVの倍近くとなりますので、トランスバータの出力から先のケーブルやリレー、コネクタなどのロスが生じているように思いました。

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以上の計測のためにトランスバータをケースから出したので、入れ直してから出力を再度測ったところ35.2mVとなってしまい、先の同様の状態での計測39.6mVより低くなってしまいました。接続ケーブルの曲がり方などが微妙に変わってしまった影響があるのかもしれません。

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この直後に5GHzの接続に使用しているケーブルのロスの状態を測ってみました。上記のトランスバータの出力にケーブルと変換コネクタを接続して測ったところ25.3mVとなり、コネクタが増えたこともありますが、ちょっとロスが多いように見受けられました。

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SHF測定器(検波器)の製作(6)ケースの蓋を取り付けて完成

「SHF測定器(検波器)の製作(5)動作確認」で、トランシーバーとトランスバータの出力が曲がりなりにも測れそうであることが確認できましたので、側面両側に真鍮板をはんだ付けして完成形にしました。はんだ付けに当たっては、ケースはんだ付け時の熱で部品が外れていないことを、側面の板を一部はんだで仮止めしてテスターでコネクタや端子間の導通を測って確認しながら作業を進めました。すべてのはんだ付けが完了して、次の写真のようになりました。

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完成したものを使って、先と同様に1200MHzトランシーバーと5GHzトランスバータの出力を測ってみました。

1200MHzトランスバータの出力は3.115Vとなり、ケースの蓋が開いている状態の2.795Vより高くなりました。

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5GHzトランスバータの出力も39.6mVとなり、ケースの蓋が開いている状態の27.5mVより高くなりました。

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完全にシールドされることにより、周囲の影響が少なくなった結果かもしれません。

なお、5GHzのトランスバータが受信状態の場合は、4.6mVでした。ローカル発振器からの漏れと思われます。

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SHF測定器(検波器)の製作(5)動作確認

ケースの蓋が開いている状態ですが、動作確認をしました。貫通コンデンサからの出力をデジタルテスタに接続して測定します。

まず、1200MHzのハンディ100mW出力を測ったところ、2.795Vとなりました。

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さらに5GHzのトランスバータ出力にもつないで測ってみたところ、27.5mVとなりました。

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なんとか動作していることが確認できました。

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SHF測定器(検波器)の製作(3)部品の組み上げ1

20mmX80mmの真鍮板を折り曲げて、20mmX20mmのケースを組み上げました。この大きさにしたのは、SMAコネクタと貫通コンデンサの間に2mmほどの隙間を作り、そこにチップダイオード1SS315を取り付けるためです。下の写真のように、ケース内のSMAコネクタの中心線と貫通コンデンサのリード線との間に隙間ができるように組み上げました。また、この写真の下に写っている中心に穴の開いた20mmX20mmの真鍮板については、次の項で説明します。

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SHF測定器(検波器)の製作(2)部品の準備

構想した検波器の部品を手元にあるものを中心に準備しました。SHF帯の製作のためできるだけ小さく製作したいので、電子部品はチップ部品が中心となります。部品のうちダイオードは1SS315、抵抗は100オーム1/8Wを2個並列接続で50オーム1/4W(250mW)とし、あとは貫通コンデンサ1000pFとラグ板、コネクタはSMAオスコネクタ(ねじ止めのもの)です。ケースは0.2mm厚の真鍮板をカッターナイフで切って、20mmの立方体(サイコロ型)となるように20mmX80mmのもの1枚、20mmX20mmを1枚、箱型に合わせて作った蓋になる22mmX22mmを2枚それぞれ作りました。次の写真は準備した部品ですが、20mmX20mmの真鍮板を製作途中で追加作成したため、この写真にはそれが写っていません。

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